「脅しのつもりか知らないけど、あたしそんなんじゃビビらないから」 どんなに強いかなんて知らないから。 どんな奴かも知らないから。 怖くない。 恐れる必要なんてない。 そう言ってお弁当を食べ勧めるあたしを見て、成月はニッと笑いながらボソッと呟いた。 「面白ぇ女」 “尚”。 あなたがどんな奴かなんて知らない。 どんなに恐れられてたって人間には変わりないじゃない。 あたしと同じ人間だって事には変わりないんだから。