そう渡里君に聞くと、渡里君は困ったように笑った。
「やっぱり……美麗ちゃんはそれを聞きたがると思ったよ」
「どうして？」
そう聞くと、渡里君はクスッと笑った。
「だって……美麗ちゃんは好奇心の塊だからね」
って……何か馬鹿にされた感がある。
のはあたしだけ？？
「失礼だなぁ」
そう言って渡里君を睨むと、渡里君は笑った。
「ははっ……ごめんごめん」
あたしに謝ると、渡里君は真剣な表情に変わる。
「多分……尚は、知らなくていいって言うと思うけど、オレは美麗ちゃんも知っておく必要があると思うから言うよ」
そう呟くと、渡里君は遠くを見つめた。
