「おれからも逃げるんですか?」 そう言って、佑騎はオレを見つめる。 「前のオレなら痛めつけてでも分からせようとしたけど、今は自分でその意味気付かないと意味ないからね」 そう言って屋上を出る。 あいつにならそのうち分かる。 1番大切な事を……。 「あ~ぁ。煙草結局吸うの忘れちゃった」 そう独り言を呟きながら銜えていた煙草を見つめた。