普通の人ならその目に睨まれた途端動けなくなるだろう。
でも今のあたしには通用しない。
「耳まで遠いの?人馬鹿にし楽しいかって聞いてるの!!!」
「あぁ!?」
「容姿っていうのは、自分をここまで育ててくれた両親の素敵な部分を受け継いで作られるのよ!?それを馬鹿にするなんて許せない!!」
あたしは人を簡単に貶す言葉とか。
簡単に傷つく言葉を言う奴が大っ嫌いなの!!!
それに謝る事も出来ない奴も嫌い。
まさにそんなあたしの嫌いなタイプにストライク!!の金髪をあたしは許せなかった。
すると渡里君があたしの肩に手を置いて口を開いた。
「まぁまぁ……落ち着いて?美麗ちゃんも、成月も……」
するとそう言った渡里君を金髪は睨む。
「あぁ!?こいつが売ってきた喧嘩だぞ!?落ち着いてられっかつぅの」
「いい加減にしろ。美麗ちゃん、気に触ったんだよね。ごめん。オレから謝るよ。こいつこんなだけど、いい奴なんだ。許してやって?」
困ったように微笑みながら渡里君はあたしを見下ろした。
「あ、いや……」
と何気に金髪を見ると。
こいつ!!!!
のん気に欠伸なんてして、まったく反省して無い!!!!
渡里君に代わりに謝ってもらっておいて何あの態度!?
そのあり得ない態度に絶句した。
あいつ……餓鬼だ。