あっという間に山を越え街を越え、たどり着いたのは富士山の麓だった。

「むうぅ、多分きっと恐らくあそこだと思う」

ハイパーマンが上空から見下ろしているのは、広大な敷地にポツンと建つ何も変哲もない研究施設のようなビルだ。

キュピーン!

ハイパーマンの脳裏に閃きが走り抜けた!

「そこか!いくぜ!ハイパァーキィィック!」

はるか上空から片足を突き出したキックの体勢で急降下していくハイパーマン。

そのあまりの落下速度にハイパーマンのオーラが空気との摩擦で赤熱化していく。

それはまるで隕石の大気圏突入のようなキックだった。