視線の方角へ確かめるようにゆっくり体ごと向き直る。

やがて納得したのか小さくうなずく。

「とおうっ!」

掛け声をあげるやいなやその方角へ吹っ飛んで行った。

ハイパーマンはどこへ向かっているのか?

それはハイパーマンにも分かってはいない。

飛び出した理由が虫の知らせなら行き先もただの勘なのだ。

だがハイパーマンに迷いはない。

なぜならばこれがハイパーマンにとっての当たり前なのだから。