それでも母が居れば大丈夫だった。 他の学校へ行き、たとえ嫌われてしまっても、月に数回しか会えない大切な母との時間はいつも楽しくてしょうがなかった。 母との時間を過ごすと、アユは学校でも自然に笑顔になり打ち解けていった。 母が居なくなってしまうまでは−−。 母が居なくなってしまってからは、アユはほとんど笑わなくなった。