でも・・・・俊季くんは一瞬だけ悩ましげな表情を浮かべた



『俺・・・・知らんかった・・・・』



なにが?



『この辺では、女子が誘い出すんか!』



意味不明なことを言い出した俊季くん



『でもな悠里・・・・悪いけど・・・・俺一生そういうことできへんわ』


一生って・・・・



初めて繋がってもいいと思ったのにな・・・・


バイトのロッカールームでの会話にしては重すぎる


空気変えなきゃ



「ひっかかった〜冗談だよ〜」



本当は冗談なんかじゃないよ?




涙を必死にこらえながら笑った




『ほんまはこんなこともあかんのに・・・』


小さく呟いて俊季くんはあたしの腕をつかみロッカーに押し付けた。