約束の18時半。

公園につくと、誰もいない。

ここの公園はとても広くて、2階のようになっている。

下はグラウンドのようになにもなく、子供たちがサッカーや野球をしているのをよく見かける。

上はブランコやジャングルジムがあって、これぞ公園といった感じだ。

上を見ても誰もいないので、下を除くと、幸恵ちゃんがベンチに座っていた。

「幸恵ちゃーん!」

叫びながら降りると、日に焼けた真っ黒な顔で迎えてくれた。

「美月ちゃん、よかったぁ。誰もいなくて心細かったの」

意外と寂しがりなのね。なんて感想を思いながら、隣のベンチに座る。

「まだ結構明るいね。」

夏のこの時間、まだ花火をするには少し明るかった。

「ねえ、夏休みはしぶちゃんと逢ったの?」

「ううん・・・。お互い部活とか忙しかったし、なんか電話もできなくてさ。」

「そっか・・・」

家に電話かけて、親がでたらいやだよね・・・

学校で会えばしゃべれるだろうけど、部活の先輩とかに冷やかされるの、しぶちゃんすごい嫌がるし。

難しいよね。

幸恵ちゃんとしんみり話していると、あすちゃんと土田くんが笑いながらこっちへきた。

あまりにも二人がお似合いで、胸がチクリと痛んだ・・・