ピピー!

ホイッスルの音が、コートに響く。

先生がチーム分けをして、5対5でミニゲームをする。

美月はミニバス時代、ガードだったので、積極的にゲームメイクする。

でもなかなかタイミングが合わない…

コートも外だから、ボコボコで思わぬところで、ボールが跳ね返る。

思うようにプレーできない焦りから、ミスを連発してしまった。

パスはカットされ、シュートは入らない。

自分の不甲斐なさに泣けてくる…

あっという間に5分たち、美月のチームは負けてしまった。

メンバーを変えて、もう5分、ミニゲームが始まる。

一人とても上手な子がいた。

背が高くて細いその子は、県内でも有名なミニバスのチームに所属していた。

名前は梢ちゃん。

どうしても彼女のプレーに目がいく。

梢ちゃんみたく、動けるようになりたいな…





全員プレーし終わり、体育館に参加できるメンバーが呼ばれる。





その中に美月の名前はなかった。