「さぁ、あがって?」 家に招いてくれる誓のお母さん。 あたしはカナタの顔を見た。 するとカナタは気づいて、微笑んでくれた。 「あ、お邪魔します」 『……お邪魔します』 おそるおそる誓の家に入ると、そこはいい匂いがした。 たまにだけど、ほんっとに微かに、誓の匂いがした。