煙草をくわえながら運転する桐谷の助手席に座るあたし。

「…………」

何、この沈黙。気まずっ!
てかちょっと格好いいし、桐谷…。
何か大人って感じするなぁ。

「つか、家どこ」

「○○町」

「遠!何しに来たんだよ、一人で」

「…………」

「ま いーけどな。
夜は危ねーから気をつけろよ」


何でか分かんないけど、急に涙が出てきた。止めようって思っても止まんないの。


「?!ちょっ、おい!どうしたんだよ」

「……ンッごめん…何もない」

「何もない訳ないだろ。とりあえず、涙拭け」


あたしにテッシュの箱を渡した。