ガシッ
腕を掴まれた。

「待て…ハァハァ…何で逃げんだよ、お前は」

ほんとだ。あたし、何で逃げたんだろ(笑)


「何でって……んー嫌いだから?」


うん、そうだ。嫌いだから逃げた。
だって覗き見したとか言われたしね!



「やっぱ嫌われたよな(笑)今日俺、あんな事言ったし」


反省してる感じ?
なんだ、案外いい奴なのかも。


「まっ謝る気はねぇーけどな(笑)」

「最低」

そう言ってあたしは駅の方向に向かった。

やっぱ全然いい奴じゃない!
いい奴だなんてあたしが馬鹿だったよ!