翔くんが玄関のドアに鍵を差し込んだ。
…ガチャ

「どうした?入れよ」

「あっうん…」


「座ってていいよ」

あたしはベットに座った。


相変わらず、殺風景な部屋。
あたしまたここに来ちゃったんだね。

「…はぁ」

…やっぱり帰ろうかな。
このまま翔くんとしても、辛くなるだけだよ。


翔くんが冷蔵庫を開けて

「チューハイしかないけど、いい?」

「うん」

パタン
あたしに缶を差し出した。

「ありがと」


翔くんがタバコに火をつける。
口から白い煙が出た。