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颯馬の軽い抵抗も気にしない。


ずんずんと進んで
あたし達は屋上まで来た。


「話があるのっ!!」


「なんや。鬼みたいな顔して。まあ俺も話があったから優芽の教室行ったんやけどな。」


多分あたしがしようとしてる話と
颯馬がしようとしてる話は
同じ話だと思う。


「あたしも話がある…」


「ちょっと待て。優芽の言いたいことは分かってる♪」


本当にこの抜けてる男が分かってるのか
心配だったがとりあえず続きを聞こうと思った。


「今日の晩ご飯のことやんな??」


「は??」


「だからお父さん帰って来るの遅いけど俺の歓迎会せなあかんって思ってんやろ?」


どこまでバカなんだろ。


「大丈夫!!俺様に任しとけって!こう見えても料理の天才なんやから」


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