透の言葉に唄は困ったように笑って答えた。


「恥ずかしいんですけど、恋ってよくわからなくて…」


17にもなっておかしな子だと思われただろうか…


「あはは!!そんなところまで意見が同じなんて。」

「えっ?!」


何故か大笑いする透さんがいて…


「よく言ってましたね。好きだとか、愛してるとか疎ましくて…煩わしくて…自分には必要ないと。」

「その人…今は?」

「素敵な人と出会って、恋をして、子供ができて‥‥‥世界一の幸せ者ですよ。」

「私も…その人のように素敵な人に出会えますかね。」

「出会えますよ。」

「っ////?!」


透さんの手が私の頭をなでた…


「もう、出会っているのかもしれない。」


そう言ってとても綺麗な顔で笑った。














「じゃあ、また。」

「はいっ!」


いつものように“また”と言って別れた


絶対的保証のある約束じゃないけど…


透さんが言ってくれる

“また”が嬉しかった






帰り道。自分で自分の頭を撫でてみた…


「…////……なにやってんのよ…」


これが、私の初恋…になるのかな。