彼が校内に消えた後、校門でお母さんを待った。数分後、小走りでお母さんがやってきた。

「お母さん、遅いよ！何してたの？」

「ごめんねぇ、バタバタしちゃって。」

お母さんは少し息を切らしていた。私はその姿を見てしょうがないなぁと思いながらお母さんと校内に入った。

「あっ私クラス表見るの忘れてた。ちょっと見てくるから。」

「あっはいはい、お母さんは待ってるから。」

そう言うと、私は掲示板へとかけていった。掲示板の前に着くと沢山の生徒でクラス表がみれなかった。

「どうしよう、これじゃ見れないじゃん。」

私が背伸びをしたりしていると横の方から声をかけられた。

「あっルカ！おはよう！」

「あっカナ、おはよ〜。」

彼女は春崎　夏那（ﾊﾙｻﾞｷ ｶﾅ）、幼馴染みで大親友。カナといると凄く楽しくて、日々の生活は飽きることはなかった。
そして、同じ高校へ入学することになって超ハッピー♪です。

「ルカ♪あたし達、同じクラスだよぉ〜☆」

「やったねぇ☆何組？？」

「えっとぉ、Ａ組だったよ。」

Ａ組かぁ〜…沢山お友達できるといぃなぁ〜。

「教室いこっか？」

「うん、あっちょっとゴメン！お母さんに知らせてくるから、先に行ってて。」

「はーい、了解したっ☆」

「ごめんね、すぐ行くから。」

私はカナにそう言うと、お母さんを探しに行った。お母さんは他のお母さんと立ち話をしていた。声を掛けにくいけど仕方ない。

「お母さん、私教室行くね。」

「あっ瑠歌、何組だったの？」

「Ａ組だよ。カナも同じクラスなの♪」

「それはよかったじゃない。お母さん、少し安心したわぁ。」

「なっなんでよ！？」

「入学っていろいろ心配なのよ。瑠歌にちゃんとお友達ができるかしらって。カナちゃんが同じクラスならすごく安心よ。」

「もっもう！何言ってるのよぉお母さん！！私なら大丈夫だから。」

私は少し焦った。お母さんにそんなふうに思われてたなんて…と考えていたら、お母さんと話していた相手が口を開いた。

「いぃわねぇ、うちなんか家族愛なんてないわよぉ。羨ましいわ。」