きっかけは、塾だった。 同じ中学だった彼は、地味で優等生な私とは違って人気者だった。 一度も同じクラスにはなったことなかった。 友達が彼と仲良かったりで、数回会話しただけ。 でも、憧れだったんだ。 キラキラした笑顔。 夢に向けて一直線に頑張る姿。 密かに惹かれていた。 でも、それだけ。 あの時の私には、アドレスを聞く勇気もなかったから。 *