そして翌日、25日。

 クリスマスパーティは予定通りカラオケで開催された。

「よろしくー!」

 ドリンクで乾杯した男女6人は順に自己紹介をしていく。

「田中悠晴でーす」

「町田浩二でーす」

「伊藤春樹でーす」

 男三人は悠晴と同じ高校の生徒だ。

「桐原恵里でーす」

「山本真理でーす」

「沢田由香でーす」


 私が誘った二人は同じ中学だった女の子で、高校はバラバラ。

 女子軍も自己紹介を終えて、次第に曲が流れ始めた。

 悠晴は八重歯をむき出して楽しそうに暴れている。

 曲を入れ合い、マイクを奪い合い、バカみたいにみんな笑っている。

 バカみたいというか、バカなのだ。

 でも、そこが良いところ。

 息が詰まらないで済む。