明日のパーティに参加する女の子たちに確認のメールを入れ、着ていく服や髪型などを考える。

 クリスマスだし、髪は巻いて華やかにしよう。

 服は……男もいるわけだしスカートはやめて、スキニーデニムをブーツインかな。

 冬休みだし、メイクは濃い目。

 つけまつげも上下新調した。

 うん、バッチリ。

 雑誌を閉じて、立ち上がる。

 ブロロロ……

 聞き覚えのあるエンジン音。

 レースのカーテンを少しめくって外を覗く。

 案の定、車から出てきたのは響子さんだった。

 しばらく見ているといつもよりめかし込んだ歩が出てきた。

 これからデートなんだ……。

 ちくりと胸を刺激する笑顔。

 私に向けられたものではないそれは、まるで凶器だ。

 歩は何のためらいもなく助手席に乗り込み、エンジン音と共に去っていった。