「問題……解けた、けど」

「あー、うん」

 私は倒していた顔を上げて、すぐさま机に移動して携帯を開いた。

 歩も伸びをしてこちらに向かってきたから、入れ替わるようにしてベッドへ座った。

 お尻に歩の残した体温が染み込んでくる。

 何?

 さっきの間は。

 歩は寝ぼけていたとして、何で私まで固まってしまったのか。

 しかも、固まっている間に頭をよぎっていたのは……私と歩のキスシーンだった。

 ないない。

 ありえない。

 歩が私の回答をチェックしている間に、さっき来たメールを読む。

 送信元は悠晴だった。

〈今何してんの?〉

 カリカリ何かを書いている歩をチラッと見て返信をした。

〈勉強、みたいな?〉

 例によって、返信はすぐに来た。

〈ウケる。エラいじゃん〉