聡美のいないクラスにも慣れた5月。

 私はいつものように街へと繰り出した。

 聡美を彼氏のところへ送り届け、私は一人で買い物をする。

 悠晴はバイトだ。

 連休明けだからだろうか。

 今日の街は人が少なく感じる。

 切れ掛かっていたシャープペンシルの芯と、キラキラしたチャームが付いているペンを雑貨屋で購入。

 いつものアイブローペンシルと新商品のマスカラをドラッグストアで購入。

 ウィンドウディスプレイに惹かれて服屋に入ると、もうすぐ来る夏に向けて半袖の服がずらりと並んでいた。

 私は一人だと、ついつい散財してしまう。

 それを思い出し、店を出た。

 これ以上無駄遣いはしないように、帰宅しよう。

 バス停へと向かっていた時、後ろから誰かに呼び止められた。

「恵里ちゃん」

 聞き覚えのある男の声に振り向くと、駆け寄ってきたのは春樹君だった。