思い出して顔が一気に火照る。
「やっちゃった?」
私は思いきり首と手を振った。
「そんなわけないじゃん! 記憶はないけど、それは確か」
「地味山から何か聞いてないの?」
「……下着姿で抱きついたとか……一人にするなって駄々こねたとか……唇を奪ったとか……嘘だと思うけど」
聡美は再び大笑いをした。
「それが本当だったら、恵里の気持ちバレたも同然だよね」
サー……
と、血の気が引くのがわかった。
そうだった……。
酒のせいにはしたが、自分の本性丸出しだ。
「ど、どうしよう」
秘密のまま忘れるつもりだったのに。
「嘘かもしれないんでしょ?」
着替えてたから服を脱いだのは本当だと思う。
「でも、やりかねないよね……好きなわけだし」
「それもそうね」
友よ、そうあっさり言わないでくれたまえ……。