今日はクリスマスの出来事を報告し合っていた。

 聡美は彼氏とラブラブなクリスマスだったらしい。

 そんな彼女は、想像を超える私の話を楽しんで聞いているようだ。

「地味山の彼女にとっては災難だっただろうね」

 と言いながら嬉しそうな顔をしている。

 他人の不幸は密の味……?

「それで、恵里」

「なによ」

「やっぱ地味山のこと好きなんじゃん」

「……うん」

 でも、認めてしまうと虚しい。

 片思いだし。

「面食いの恵里が好きになるなんて、どれだけイイ男になったのよ」

 今の歩を知らない聡美は不思議そうな顔をする。

「あの彼女に似合うくらい」

 下校中に怒られた日。

 あの日も響子さんは綺麗だったなぁ。

「ふーん。でもよかったじゃん」

「何が?」

「好きな人と一緒に寝たんでしょ?」