って何分析してるのよ、私。




「別にいいです。そんな…痛くな…」




「あっ!血でてる!!」




そう言われて彼が指差す膝に目を向ける。
擦りむけた膝からは真っ赤な血が流れていた。




どくん…。
それを見た瞬間、またフラッシュバッグするのだ。



床に流れる真っ赤な血。
それに溶け込んだ彼岸花。



心臓が激しく揺れる。
あの真っ赤な血と私から流れる血があまりにも似ていた。




「顔色、悪いよ?大丈夫?」




「だ…大丈夫です…」



私は慌てて鞄からティッシュを探す。
けれどこういう時に限って入っていないのだ。




「バイ菌入ったらヤバいから!保健室行こ!!」




掴まれる腕。
やはり男の人だからか、その掴む力が強かった。



私の分析は間違っていなかったようね、と彼の後ろ姿を見て思った。