そうしないと時間だけが無駄に過ぎてしまう。
そして相手が勘違いしてしまい離れていくかもしれない。
そうなる前に、自分から前に進まなきゃ。
「リュウくんもあなたも素直じゃないね。気持ちはちゃんとあるのに、自分から伝えないなんて勿体無いよ。」
「…あんたに言われたくないわよ。」
「そうね。一つ聞きたいことがあったんだけど、聞いていい?」
「なに?」
キラキラと光るネオンはまるでシャボン玉のように幾つも輝いていた。
夜にシャボン玉をしたらこんななも輝くのだろうかとふと思った。
玲奈の働く店の看板の電気がつく。
もうそろそろオープンの時間か。
早いこと話を片付けないと玲奈に迷惑だ。
「なんでバイトなんかしてるのよ?あなたはお金持ちなんでしょ?」
ねぇ、玲奈。
あなたは頑張れる力を持っているのにどうして素直になれないの?