二人とも可愛いな。
見てるこっちまで恥ずかしいよ。
「あとは自分でなんとかしろよ?弘樹。」
そう言って、弘樹の肩をぽんぽんと二回叩いて私に近づく。
そして耳元に顔を近づけてこう囁いた。
「あとは二人にしてあげよ?俺たちきっと邪魔だから」
「…うん」
耳元が熱い。
皐の吐息が体を硬直させた。
皐に言われた通り、私と皐はその場を去ることにした。
顔を真っ赤にした弘樹と小絵のこのあとが気になったりもしたが、それはまた今度のお楽しみ。
二人が言ってくれるのを待つことにするよ。
「あ!言い忘れ!小絵!」
皐は何かを思い出して、小絵の方を振り向く。
きっと皐には誰にも分からない魔法があるのね。
だってあなたの一言で暗かった世界が明るくなったから。
「気持ちには応えられなかったけど、小絵は友達だからずっと一緒にいてやるよ!これくらいしかお前の望みを叶えてあげられないけど、これからもよろしくな!」