明後日まで我慢だ。
明後日になればイブになる。
明日は学校が終わってからプレゼント選びだし。
それと部屋の片付けでもしようかな。
明後日なんてあっという間だよね。
そう…あっという間だった。
次の日、俺は学校でも落ち着きがなかった。
修了式のときは何度時計を見ただろう。
早く進まないかなと願っていた。
でも今の俺は反対のことを願っている。
元に…戻らないかなって。
「ではみなさん休み中、風邪やインフルエンザなどにならないように気を付けてくださいね」
担任が最後の言葉を並べた。
時計の針は11時すぎ。
今から帰ってショッピングセンターにでも行こう。
いろいろな種類のお店があるし。
でもその前に奈月と帰ってからだ。
「奈月帰るよ」
そう言って奈月に近寄る。
奈月は昨日自慢してきたワインレッドのデジカメを見ていた。
その表情は凍っていた。