「あ、あのお父さま、これつまらない物なのですが…」

そう言ってお菓子の包みを差し出す。


「あ、これはご丁寧に…。ってか、桃香ちゃん。
お父さまなんて、俺はそんなガラじゃないから(笑)」

「…あ、すいません…でも…」

「普通にお父さんでも何でもいいから!
あ、パパ~なんて呼んでくれてもいいけど~!」


ニヤッとしたお父さまに、陸くんが、


「そのダラけた顔は、セクハラだぞ…」

と、冷たく言い放った。


「なんだ陸!いいじゃないか別に…」

お父さまは、ちょっと拗ねたみたいな顔をした。