「ね〜美優〜〜〜♪」


昼休み、私が屋上で
ぼぉ―っとしていると
そこに詩織がやってきた。
詩織は幼なじみで
かれこれ10何年の
付き合いになるかな。

人付き合いが苦手で
友達がいない私も
詩織にだけは
何でも話せて心が開ける。
だから、私は
そんな詩織が大好きだ!!

詩織はとても優しくて
いつでも人思い。

お人形さんみたいな
顔をしていて、誰にでも
ニコニコしているから
詩織は人気者で
いつも周りには人がたくさんいる。

私とは正反対だ





「もぉ〜。こんな所で
何してるのよぉ 探してたんだから!!」

詩織がほっぺたを
膨らましながら言った。

とても可愛く
嫌味にもぶりっこにも思えない。

私が、「ちょっと疲れたから休憩中。ってか何か用??」
って言うと、

「相変わらず美優は
冷たいんだからぁ!!
あのね美優を紹介してほしいって仔がいるんだ!!」

昔からこんなのが多い。
私に直接言いにくいみたいで
詩織を通して言ってくる。
だけど、今までにも
遊んだりしたことはあるケド、
本当ろくなやつはいなかった。