その時、タイミングを見計らったように、携帯があの音色を奏でた。
この曲は……!!
即座に携帯を掴み、慌てて電話に出る。
「もっ、もっ、もしもしっ?」
「……ははっ。何キョドってんだよ」
懐かしい、耳に心地良く響く声。
「元気だった?ゆかちん」
亮の声だ……。
涙で滲む目を擦りながら言う。
「たった今、元気になった!!」
「ははっ。なんだよ、それ」
暫し、沈黙が続いた。いっぱい話したいのに、胸が詰まって、言葉にならない。
「ゆかちん、明日空いてる?」
「え?あ、明日は……」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…