「わりぃけど…こいつ俺の婚約者だから、こいつの親父が俺を莉紅の婚約者にしたんだ、お前に勝ち目はねぇよ」




俺はそう言って、あいつをジッと見た。




「…………」




黙り込むあいつに更に言葉をぶつける。




「いくらお前がこいつの婚約者でも、こいつはお前に気持ちがいくような女じゃねぇよ」