「莉紅、こっちだ」 「うん…」 やばい、どうしよう…。 「親父、お袋、莉紅を連れてきました」 淳君があたしの手を引いて前に出る。 「あなたが西園莉紅さんね?」 淳君のお母さんが、あたしに視線を向けて問い掛ける。 「はい…西園莉紅です、よろしくお願いします」