「………羨ましかったんです…」




あたしはゆっくり口を開いた。




「羨ましかった…?」




お姉さんがあたしの顔を覗き込む。




「はい…あんな風に言い合い出来る…兄弟がいて…」




「………え?」




「あたし…両親もいないし、兄弟もいないんです…」