石川はそう言うとため息をついて、ドアの方に向かって歩きだした。 そして屋上を出る前にドアノブを掴んだまま立ち止まり、俺の方に体ごと向けて言った。 「………莉紅先輩のこと…大事にしてあげてください」 「え?」 俺は石川の方に体を向けた。 「泣かせたら…許しませんから」