「わりぃけど、莉紅は同情なんかしてねぇぞ」




俺は少し曇った空を見上げて言った。




「………あっそ」




「お前…俺が憎いんじゃねぇの?」




俺は石川に視線を向けて言った。




「あぁ、憎いよ、すんげぇ憎い」




石川は俺を見ることなくそう口にした。