石川はアスファルトに寝そべっていたのか、体を起こし怪訝そうな顔をして俺を見ている。 「探したぞ、石川」 俺は制服のポケットに手を突っ込み、石川に近付いた。 「何だよ」 石川は俺の方に体を向けて胡座をかいている。 俺は石川の隣りに座り、ネクタイを緩めた。