「莉紅、最後まで聞いてくれ」 家に帰ると、既に淳君が帰って来ていた。 そして玄関の前に立ち、家に入ったあたしに言った。 「…………」 今だけは…忘れたかったのに…何で思い出させるの…。 「なぁ、莉紅…頼むよ」 何も言わないあたしに淳君が言う。