先生の顔を見ないように横に向けると、 「そんなに緊張するなよ。何もしないから。」 先生は私の顎をクイッと自分の方に向けるとニヤリと笑った。 先生の嘘つき!! 何もしないって言ったばかりなのに…!! 今ので、心臓が飛び出てきそうなほど、ドキッとしちゃったじゃん。 「とりあえず、座れよ。立ちっぱなしだと疲れるだろ?」 私は、先生に背中を支えられながら、ぎこちない歩きでソファーまで行くと、ストンと腰をおろした。