「幸歩?なんで、入って来ないの?」


不思議そうな顔をする先生に、私は視線を逸らして俯いた。



だっ…だって、ドキドキし過ぎちゃって足が動かないんだもん…


立っている足が少し震える。


「もしかして緊張してんの?」


先生の言葉にビクッと肩が上がる。



「図星か?」


先生は部屋の入り口に突っ立ったままの私の前にやってきて、顔を覗きこむ。



ひぃぃ〜っ!そんな風に顔を見られると、ますますドキドキしちゃうじゃん!!