土曜日の朝…。 「それじゃあ、お母さん行ってくるからね!先生に宜しくね。」 玄関先で、靴を履きながらお母さんはドアを開ける。 「気を付けてね…。無理しないでよ…。」 「分かってる…!あと、これ…」 お母さんは手に提げていた水色の紙袋を私に差し出した。 中には抹茶色の箱。 「お菓子だけど、先生と一緒に食べて!」 ニッコリ笑うお母さん。 仕事忙しいのに、わざわざ買ってきてくれたんだ…。