ビクッと肩を上げながら、横を向くと、先生がニッと笑いながら立っている。


「俺に何か用事?」


「あ…はい。」


私が頷くと、先生はポケットから準備室の鍵を取り出した。


「じゃあ、中でゆっくり話そっか。」



先生は鍵を開けると、私の背中に手をまわす。


だっ…誰も見てないよね…?


反射的に周りを見回す私に先生は、


「誰も見てないよ。」


耳元で、そう囁きながら私を準備室の中に入れた。