夜、私は自分から先生に電話をかけてみようと携帯電話に手を伸ばした。


ここ最近、先生は念には念を……ということで、このマンションには帰って来ていない。


学生時代の友人が、この町にいるらしくて、そのマンションに泊まってるみたいなんだ…。


普段だって、同じマンションに住んでるとはいえ、頻繁に会っていたわけじゃないけど、今は……



“ピリリリ…”


わっ……


先生からの電話だ…。