「俺、先生が辞めた後、すごく後悔した。教師になるのが夢で、ようやく叶って嬉しい…って、キラキラ輝く笑顔でいつも話していた先生の未来を奪ったんだって…。俺と付き合ってたばっかりにさ…。」



並木君…今も後悔してるんだ…。


どこか遠くを見つめるように話す並木君の瞳が、それを物語っている気がした。

「あの時、俺がもっと大人で、先生の立場とか気持ちを考えられる余裕があれば…、未来は変わってたのかな…。」



私は、ただ並木君の話を聞くことしか出来なかった。