「ちゃんと禁断症状出ないようにして下さいね?」


私が、クスッと笑いながら言うと先生も少し笑っていた。


『じゃあ、明日も学校だし、そろそろ切るよ。寒くなってきたし、風邪ひかないようにな。』


私は携帯電話をギュッと握りしめて“はい…”と返事をすると、


『おやすみ。』


先生は優しい声で囁くように私に言ってくれた。


電話を切った後も、先生の声の余韻が頭の中に残っていて、私は暫く携帯電話を強く握りしめていた。