「不安にさせて、ごめんな。明日、幸歩は面接だろ?大事な時だっていうのに…。」


そっか…。明日、会社の面接だったんだっけ…。


それどころじゃなくて、忘れかけてた…。


「なんだか先生が抱きしめてくれると、こういう時はホッとしますね…。」


「“こういう時”だけじゃなくて、いつもホッとしてもらえると嬉しいんだけどな。」


先生はポンポンと私の頭に手をのせる。


「明日、頑張ってきます。先生の御守りもあるし。」

私がニッコリ笑うと、先生は“頑張れ”って言ってキスをしてくれた。