その日の夜、先生が私の家にやって来た。


何も聞いてなかった私は、玄関先で驚きのあまり動きが止まってしまう。


「先生…、どうしたんですか…?」


「ん?ちょっと幸歩が気になって会いに来てみた。」

微笑む先生に心が温かくなる。


「ここじゃなんですから、中に入って下さい…。」


「……いいの?」


私は小さく頷いて、先生を家に招き入れた。