「幸歩。」


放課後、私を呼びとめる梗子の声に、私はビクッとなる。


数日前に聞かされた噂に何か動きがあったんだろうな…って直感で感じた。


「この前のこと…?」


おそるおそる聞くと、梗子はコクンと頷く。


やっぱり……


「あのね…、ちょっとずつ噂が大きくなってるの…。新聞部の人は裏付けをとろうと動き始めてるみたいだし…。」


私は直ぐに言葉が出て来なかった。