「先生の使わせてもらうなんて悪いですし……。私の家だって、すぐそこなんですから、やっぱり取りに行ってきます。」


「ダメ。行かせない。」


先生は部屋を出ようとする私の腕を掴む。


「でも、目と鼻の先ですよ?私の家……。」


「幸歩の場合、一度家に帰ったら、なかなか戻って来なさそうだし。下手すると、自分の家で普通に寝そうだもんな。」



鋭い……


本当にそうしようかと思ってたんだよね…私。