「幸歩ちゃんも、せっかくだから、お兄ちゃんと二人で過ごしたいでしょ?」


んー……


でも、ほぼ毎日学校で顔合わせてるし、二人でいることが、とても貴重ってわけでもないからなあ…。


「なんで黙ってんの?」


先生に頭の上にポンと手をのせられて、ハッとする私を知未さんは微笑ましそうに眺めていた。


なんか恥ずかしい…。


熱くなる頬に手をあてていると、


「それじゃあ、お兄ちゃん。私たち、そろそろ行くね。」


知未さんたちが、ゆっくりと立ち上がった。